山形日本語ネットワーク20周年記念シンポジウムを開催しました!

9月6日(金)に山形市の霞城セントラルで、「多文化共生への町づくり人づくりを考える」をテーマとしたシンポジウムを開催いたしました。

このシンポジウムは、「山形日本語ネットワーク」の20周年記念のシンポジウムであり、また、毎年東北各県で順番に開催している「日本語学習支援ネットワーク会議」を兼ねて、実行委員会が主催しました。また、このように大きなシンポジウムが山形で開かれるということで、今年度AIRYと宮城国際化協会(MIA)が共同で実施している「宮城・山形定住外国人 エンパワメント・カレッジ」の特別講座として、両県からエンカレのメンバーも参加しました。この日の参加人数は、全部でなんと120名にもおよび、私たちも驚くほどの盛況ぶりでした。シンポジウムは1日がかりで行われました。ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました。そして、実行委員の方、お手伝いくださった方々など、このシンポジウムに関わってくださったすべての皆様、本当にお疲れ様でした。

 

~当日の流れ~

午前中は、山形県から「山形県の外国人の状況と課題」について山形県国際室からの報告。その後の「多文化共生への山形の町づくり人づくりを考える」をテーマとしたパネルディスカッションでは司会進行を宮城学院女子大学のJ.F.モリス氏に務めていただき、外国出身者で山形の地域を支えようと日々活動している3名のパネリストの発表。今回は、朝日町でりんご園を経営している崔 鍾八さん、村山日本語教室代表の黒沼 ヘンスンさん、山形大学院生の齋藤 瑠侑佳さんに発表していただきました。実際にそれぞれの方自身が経験していることをお話しいただいたので、聞いている方もどんどん引き込まれたようでした。

 

午後は4つの分科会に分かれ、それぞれの会場へ。

第1分科会は、東京女子大学の松尾 慎氏による「親のことばを学ぶとは~何歳からどうやって?~」母語を伝えていくにはどうしたらいいのか、どんな方法があるのかを参加者で意見を出し合い、考えていきました。

第2分科会は、四谷ゆいクリニックの臨床心理士 田中 ネリ氏による「外国につながる子どもの支援を多角的に考える」多方面から子どもが抱える問題について、実際の体験談をもとに、参加者で考えていきました。

第3分科会は、多文化共生リソースセンター東海の土井 佳彦氏による「明日からできる日本語教室(のようなもの)運営のヒント」今まで、これがなければ日本語教室は開けない!と思っていた固定観念から離れて、さまざまな手法・可能性について参加者同士意見交換することで、新しい発見があったようです。

第4分科会は、岩手大学の松岡 洋子氏による「『伝える・伝わる日本語』ワークショップ」どうしたら日本語が伝わりやすくなるのか、日本語だけではなく他の言語やボディーランゲージなどを使い、ワークショップ形式で考えていきました。

分科会を受講された方がそれぞれ有意義な時間を過ごされたようで、とてもうれしく思いました。講師の皆様、そして協力してくださった皆様、誠にありがとうございました。

 

夕方からは懇談会が開かれ、山形名物の芋煮を囲み、講師の先生方、参加者、混ざってお話しタイム!参加された方はとても楽しそうでした^^分科会だけでは質問できなかったことを、講師の方に質問されている方も見受けられました。

 

今回、新たなつながりができた方々も多いのではないでしょうか。今回のシンポジウムが、これまで日本語学習支援や多文化共生に関わってきた方々にとっては、今後に活かせる情報や知識が得られるものであったこと、そして特に関わったことがなかった方々にとっては、多文化共生について考えるきっかけやヒントになるものであったことを願ってやみません。(Miho)

 

 

シンポジウムの詳しい報告書は後日改めて掲載します。

(公財)山形県国際交流協会
990-8580
山形市城南町1-1-1 

霞城セントラル2F
TEL
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