6月10日(日)、弘前大学大学院教授の佐藤和之氏をお招きし、「災害時における外国人への情報伝達”やさしい日本語”研修会」を開催いたしました。佐藤教授に講師を担当していただくのは今年の1月に続き今回が2回目であり、 報道機関、警察、教員、国際交流団体、一般の方など、16名の方にご参加いただきました。
「やさしい日本語」とは、私たちが普段使っている日本語を、分かり易いように言い換えをしたものです。
たとえば
●津波 …とても 高い 波
●避難所 …みんなが 逃げる ところ
●炊き出し …温かい 食べ物を 作って くばる
などです。
災害発生時に、外国人被災者に迅速かつ正確に災害情報を伝える手段として、どの国の人にも理解できる日本語であり、新潟中越地震や東日本大震災の際に活用され、有効性も実証されています。
研修会では、「やさしい日本語」表現の作り方を教わり、一般的な日本語を「やさしい日本語」に言い換えをするグループワークをしました。
【一般的な文章】
エレベーターは使わないでください。
停電や余震で閉じ込められる心配があります。
たった2文の文章ですが、「やさしい日本語」作成のルールに従うと、簡単には言い換えられないのが実際のところでした。
そんな時に大活躍をしたのが、やさしい日本語化支援システム”やんしす”というソフトです。
文章を入力すると、文章のどこが”やさしく”ないのか指摘をしてくれ、「やさしい日本語」作成の手伝いをしてくれました。先ほどの文章を、”やんしす”に手伝ってもらいながら作成してみると、次のようになりました。
エレベーターを 使っては いけません
余震<後から くる 地震>で 電気が とまるかも しれません
乗っているときに とまったら 外に 出ることが できません
いかがでしょうか?分かりやすいものになったのではないかと思います。
「”やさしい日本語”の作り手となる人の向こう側には、必ず受け手(読み手)となる人々がいる。作り手となる私たちが、どこまで”やさしく”できるか、が大事です。」という佐藤教授の言葉が印象的でした。
今年度、AIRYでは県内各地で「やさしい日本語」に関する研修会を予定しています。
次回は、7月28日(土)に山形県国際交流センターで開催します!
詳細が決まり次第、ホームページでお知らせします。ぜひ一緒に「やさしい日本語」を勉強しましょう!
コメントをお書きください